年齢と給与の関係

「まだ若いので、給与はまだまだ上がるだろう」

このような話を保険屋や不動産屋から言われることがある(勿論、丁寧な言い回しでだ)。彼らは何を根拠にそんなことを言っているのだろうか。

国税庁は毎年、民間給与実態統計調査を公開している。これは民間の事業所における年間の給与の実態を調べているもので、年齢別の平均給与(給与所得者約4500万人)についても記載している。以下に同調査の平成20年から平成24年までの統計データをまとめたものを示す。下表を見る限り、50~54歳までは歳が上がると給与も上がっていることがわかる。なので、「まだ若いので、給与はまだまだ上がるだろう」というのは間違ってはいない。

無論、歳が上がったからといって自然に給与が上がるわけではない。歳相応の知識・経験・能力を持っていると評価されたので給与が上がる。なので、例えば、25歳ならば30歳になったときの評価に備えて各自でマイルストーンを立てて自分の価値を研いていかなければならない。

また、非常に残念な事実を下図で示す。平成20年と平成24年の平均給与を比較してみると、全体的に給与が下がっている。給与が下がり続けていくと、定期的にMacを買い替えることがまた一段と難しくなってしまう。

結論として、「まだ若いので、給与はまだまだ上がるだろう」というのは、統計からみると間違ってはいないけれども、実際の給与所得は減っているので、その話を鵜呑みにして生きていくのは危険で、将来設計をきちんとやっておく必要がある。

さて、一般論で終わってしまったわけだが、どんな感じにマイルストーンを立てて将来に立ち向かっていこうか。しばらく資料を漁って見る必要がありそうだ。